Collable年次報告[2025年度]
Collableの2025年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の活動まとめと会計報告が完成しましたので、お知らせいたします。
代表挨拶
いつもNPO法人Collableの活動を応援いただき、ありがとうございます。2025年度は、事業規模は前年度から縮小した1年となりましたが、新たなテーマへの挑戦や実践を重ねることができた1年でもありました。
まずは東京デフリンピックの影響もあり、関連した取組を複数ご一緒する象徴的な1年となりました。インクルーシブな環境づくりにおいて、デフの人たちと取り組んだ事例はまだ多くなく、ほかの障害領域とも異なるアプローチが求められると感じています。そういう意味で私自身も新しい挑戦ができ、学びが深まったと感じています。
また、印象的だったのは日本イーライリリーさんとの若年性認知症の方々、専門医の先生方との共創です。認知症への早期の気づきを促す「合言葉」という無形のアウトプットを、インクルーシブデザインのアプローチによって生み出す、これまでにない経験となりました。
インクルーシブデザインでは、多様な人たちが活動に参加すること自体に注目が集まりがちです。このプロジェクトでは、リードユーザーである若年性認知症の方々にも最終的なアウトプットまで確認していただき、共に意思決定するプロセスを築くことができました。
加えて、アクセシビリティに関する事業が前年から増加し、その取組のニーズを感じております。インクルーシブデザインを軸にしながら、その入口となるアクセシビリティや学びの場づくりにも活動の幅が広がる1年となりました。
一方で、これは前年度にも記しましたが、それぞれの取り組みを推し進めていける人を増やしていく必要性も感じております。次年度は、その足場固めをしながら、より多くの方々と「誰もが社会に参画できる」インクルーシブな社会の実現に向けて歩みを進めてまいります。引き続き、みなさまのご支援とご協力をお願い申し上げます。
NPO法人Collable
代表理事 山田小百合
2025年度の取り組み
PICKUPプロジェクト
渋谷区・公共とデザイン|官民連携事業【2025年4月〜2026年2月】
前年度に引き続き、2025年の東京デフリンピックをきっかけとした、渋谷区と公共とデザインによる官民連携事業の実証プロジェクトに参画しました。認定NPO法人サイレントボイスとも連携し、より具体的な実践に取り組みました。
スターバックス コーヒー ジャパン 渋谷ディストリクトとの協業、サイレントボイスさん提供の研修、超福祉の学校での登壇など、実践の機会を重ね、その成果を報告する機会も多く設けることができました。
渋谷区スポーツボランティア研修の設計・ファシリテーション【2025年5月】
デフリンピックを渋谷区内でサポートするスポーツボランティア(渋谷おもてなしボランティア)向けに、3日間にわたる研修の設計、ファシリテーションおよび運営に関する助言を担当し、当日のメイン進行を担当しました。株式会社グリーンアップルと協働して実施しました。
認知症早期発見の合言葉づくりプロジェクト【2025年4月〜9月】
自身の認知症の兆候に早期に気づくための啓発活動として、合言葉とポスターを作成するプロジェクトに参画しました。若年性認知症当事者の方々をリードユーザーとしたワークショップの設計と伴走支援、当事者や関係者へのヒアリング、フォローアップ支援を行いました。
9月の認知症月間にあわせてお披露目され、メディアでも報道していただきました。
「アートノト」Webアクセシビリティ改修の監修(2年目)
アーツカウンシル東京と東京都が運営する「東京芸術文化相談サポートセンター アートノト」のWebサイトについて、WCAG2.1準拠を目指した監修を行いました。対象ページのテスト、追加のユーザビリティテスト、改修に向けた伴走支援に取り組み、2年間にわたる監修業務は一つの区切りを迎えました。
そのほかの活動
「アートノト」アクセシビリティ講座 追加講座
鈴木智香子さん(国立アートリサーチセンター)と塩瀬隆之さん(京都大学)をゲストに迎えたオンラインウェビナーを開催しました。
▶ アーカイブ動画(鈴木智香子さん回):https://youtu.be/aBP9617Su-E
※塩瀬さん回は動画非公開
都立高校インクルーシブ体験プログラム(4校)
東京都教育委員会「インクルーシブな学び東京コンソーシアム」の一環として、都立高校4校でワークショップ型の体験プログラムを提供しました。
・板橋高校(10月29日)
・秋留台高校(11月29日)
・葛西南高校(12月15日)
・北豊島工科高校定時制(12月19日、3月19日)
実施にあたっては、延べ40名ほどのボランティアのみなさんにご協力いただきました。企業ボランティアとしてアメリカン・エキスプレスのみなさま、アクサ生命のみなさまにご協力いただきました。北豊島工科高校定時制では、車いすユーザーのスタッフや視覚障害のあるリードユーザーも参画し、活動の幅が広がりました。
事務局代行
日本デジタルゲーム学会 編集委員会の事務局を担当しました(論文誌の進行管理など、継続)。
主催イベント
・7月9日、12日 オンライン説明会「多様な人と協働していくには?」(ワークショップボランティア募集)
https://collable.org/event-news/250627/
・8月2日 ワークショップ体験会「多様な人と協働していくには?」(文京シビックセンター)
https://collable.org/event-news/250714/
・11月 【募集・オンライン説明会】都立高校の授業で一緒にワークショップ運営をしませんか?
https://collable.org/event-news/20250820/
メディア掲載
・7月2日 Business Insider Japan
https://collable.org/event-news/business-insider-japan-interview/
イベント登壇
・11月1日、2日 超福祉の学校@SHIBUYA 2025
https://collable.org/event-news/event202511/
・12月7日 障害×デザイン「学びの空間どう作る?」共創シンポジウム
https://collable.org/event-news/event251207/
・2026年2月10日 九州経済産業局主催シンポジウム「インクルーシブデザインで広がる新たな市場と企業価値」
・2026年2月26日 渋谷スクランブルラボ 成果報告会(渋谷区役所)
会計報告


▼ 収支の概況
事業収益は前年度比で約6割に縮小しましたが、当期経常増減額は2,386,863円のプラスとなり、正味財産は2年連続で増加しました(次期繰越正味財産 7,786,896円)。
アクセシビリティ事業がほぼ倍増、研修・講座・学習プログラム開発事業が大きく伸びるなど、収益源の多角化が進んだ1年でした。
費用の内訳(経常費用計 10,014,149円 ≒ 1,001万円)
事業費計 8,871,963円(88.6%)
- 人件費 2,405,854円(24.0%)
- 委託費 4,445,389円(44.4%)
- その他経費 2,020,720円(20.2%)
管理費計 1,142,186円(11.4%)
- 人件費 122,046円(1.2%)
- 委託費 126,192円(1.3%)
- その他経費 893,948円(8.9%)

